腰痛の改善と予防にも繋がるフィードフォワード機能とは
こんにちは、ボディケア整体荻窪ラボの三橋です。
当院の産後の骨盤矯正コースでは体幹バランスの回復という点に着目することで、産後女性が抱えるさまざまな不調やトラブルからの根本的解決を目指していくのが大きな特徴です。
そして、実際に体幹バランスが回復していくと腰痛が改善するだけでなく、ギックリ腰の予防にも繋がるとクライアントの皆さまには実感して頂いております。
それでは何故、体幹バランスが回復するとギックリ腰の予防に繋がるのか?
これについては、ローカル筋という筋肉のもつ「フィードフォワード機能」について知ることが重要となってくるのです。
体幹(胴体)を支えるグローバル筋ととローカル筋について
まず体幹という言葉そのもの意味についてご存知でしょうか?
そもそも体幹とは「身体から手足と頭部を除いた部分」、つまり胴体を指す言葉。体幹=胴体という訳です。
一方、一般的に良く使われる「体幹が強い」、「体幹を鍛える」といった場合に使われる“体幹”は意味合いがちょっと異なり、こういった場合いわば「体幹を支える力」となりますでしょうか。要は体幹とは、狭義の意味では「胴体」、広義の意味では「体幹を支える力」ということになります。
そして、狭義の意味での「体幹」を支える筋肉について掘り下げていくと、比較的浅い所を走行するグローバル筋(体幹浅層筋)と深い所を走行するローカル筋(体幹深層筋)という2種類の筋肉に分類することが出来ます。
骨盤と胸郭(肋骨)とを繋ぎ、胴体部分を直接動かすことで、“大きな動きを作り出すように働く”のがグローバル筋。対して、身体の奥深くで“脊柱(背骨)や骨盤を安定させるように働く”のがローカル筋となります。
歩いたり走ったりといったダイナミックな動きをする時にローカル筋が働くことによって、身体の軸が安定し、なめらかで繊細な動きを作り出すことが可能となるのです。
ローカル筋がもつ「フィードフォワード機能」と体幹について
ここで実際にローカル筋が具体的にどのように働くのか説明していきましょう。
ローカル筋のもつ、最も特徴的な働きが“身体の動きを先取りして働くという機能。”ひとつ先の動きに対して、予測的に起動する”のがローカル筋(脊柱安定筋群)の最大の特性というわけです。
例えば上の写真のようにアイスホッケーの選手が相手選手から激しいチャージをもらったとします。写真で見る限りは、おそらく手元に収めていたパックを奪われてしまった状況なのでしょう。しかし、よろめきながらも瞬間的に完全に倒されることなく相手選手の手に渡りつつあるパックを奪い返しに行っています。
実はここでローカル筋が活躍しているのです。
一瞬よろめいた態勢を立て直し、再びパックに向かって駆け出す「ほんの零コンマ何秒前」に、背骨のバランスを制御するローカル筋が身体が倒れないよう先回りして働いているのです。
つまり、チャージを受けても背骨があらぬ方まで曲がり過ぎないように制御出来ているからこそ転倒しないで済んでいるのはもちろんのこと、“駆け出す”という次の動作へスムーズに移行出来ているといわけ。もちろんケガをしないで済んでいることは言うまでもありません。
しかし、こういった役割を持つローカル筋の機能が衰えてしまっているような方は、とっさの時に背骨を制御出来ないために転倒して次の動作に移れないばかりでなく、ケガを負ってしまうリスクも高まるという訳です。
これを分かりやすく日常生活に置き換えてみると、不意に屈んだり、くしゃみをした時や、予測を超える重量物を持ち上げようとしてしまった時に、瞬間的に背骨を支え切れるかどうか、つまりはローカル筋の機能がギックリ腰になるかどうかの運命を分けることになるということ。
そして、こういったローカル筋がもつ“身体の動きを先取りして働く”という機能を「フィードフォワード機能」といい、これが広義の体幹の強さであるのです。
当院の考える産後ケアは体幹バランスの改善に主眼を置くからこそ
当院の産後の骨盤矯正コースでは、妊娠から出産までの過程でいったん崩れてしまう体幹バランスを回復させることで本質的な産後ケア、産後の骨盤矯正を目指していきます。
その際、特に骨盤底筋や腹横筋といったローカル筋を機能回復させるため、腹圧の回復に重点を置いたメニューを組むのが大きな特徴となります。それは簡単に言ってしまうと、腹圧の回復なしには、ローカル筋の機能回復は成し得ないからです。
そして、実際に腹圧が回復してインナーユニットと呼ばれる体幹部のコアを支える深層筋群が機能回復していくと、今度は手足の筋力を支えるアウターマッスルもパフォーマンスが跳ね上がることに。これも簡単に言ってしまうと“筋トレをすることなく、全身の筋力とパフォーマンスが跳ね上がってしまう”という状態になってしまうのです。
つまりは、これまでと同じ日常動作をするにあたって、“疲れにくく負担が掛かりにくいカラダ”に生まれ変わっていくことを意味します。さらには同時にギックリ腰のリスクが軽減するこは言うまでもありません。
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