産後女性の「お腹のたるみ」や「ぽっこりお腹」からの回復を目指すには
こんにちは、ボディケア整体荻窪ラボの三橋です。
当院の産後の骨盤矯正コースに来院されるクライアントさんのなかで、来院動機として比較的多いのが「ぽっこりお腹」、「お腹のたるみ」といった悩み。出産してから数か月経ち、体重はある程度戻ったもののお腹周りだけは元に戻らずに悩まれている方が実に多いのです。
だけど、くれぐれもご注意を!
出産後にむやみに腹筋運動をしてしまうと、かえって状態が悪化してしまうケースがあるからです。
産後女性に「お腹のたるみ」や「ぽっこりお腹」が残ってしまう理由とは
完全母乳による育児であれば多くの場合、出産後は数か月かけて自然に母体の体重は減少していきます。これは当たり前の話になりますが、それだけ母乳に栄養が含まれているということで、実は妊娠中からすでに母体のなかでは、筋肉から脂肪へと置き換えていく作業が始まっているのです。つまり脂肪が母乳の材料となる訳で、妊娠中から授乳に向けた準備がすでに始まっているのです。
そういうこともあって完全ミルクでない限りは、出産後は凄い勢いで脂肪を消費していきます。だから余程、度を越した食べ方をしない限りは、体重は減少していくもの。だから、もちろんそれですっかりお腹周りが妊娠前の状態に戻ってしまう方もいらっしゃいます。しかし、なかには体重が妊娠前の数字に戻っても、お腹周りだけがどうしても元に戻らないといった方も多く存在するのです。
そういった場合、考えられるのがお腹を支える腹筋群の機能不全。
腹筋が内臓の重さを支え切れていないケースであることが考えられるのです。つまり、「お腹のたるみ」や「ぽっこりお腹」の主な原因が、お腹の脂肪とは別にあったケースとなります。
出産後に生じる腹筋の機能不全について
それでは出産後に生じる腹筋の機能不全とはいったい何なのでしょう?
上のイラストをご覧ください。一般的に「腹筋」と呼ばれている筋肉である腹直筋(ふくちょくきん)にご注目ください。妊娠後期に入り腹部が大きく膨らむ頃になると、腹直筋は大きく引き伸ばされ、かなりのダメージを負うことになります。だから程度の差こそあれ、ほとんどの方が腹直筋が損傷した状態で、産後を迎えることになります。
もちろん損傷(ケガ)を負っている訳ですから、筋肉としての機能にも問題が生じる訳で、「ぽっこりお腹」や「お腹のたるみ」といった外見上の問題ばかりでなく、腰痛や尿もれなどといったマイナートラブルの原因になってしまっていることも珍しくありません。
しかし、なかには時間とともに自然治癒されてしまう方もいらっしゃいます。もちろん、こういった方々はウエストラインの問題ばかりでなく、腰痛や尿もれも自然に改善してしまいます。ところが一方で、腹直筋に問題を抱えたまま、一向に回復する気配のみられない方も多くいらっしゃるのもまた事実であるのです。
安易な腹筋運動や上体起こしは状態を悪化させることも
それではなかなか改善がみられない「お腹のたるみ」や「ぽっこりお腹」から改善を目指すには、いったいどうしたら良いのでしょうか?
まず腹直筋の機能不全に問題がある場合に念頭に置かなくてはならないのは、腹筋がダメージから回復しきれず外傷(ケガ)状態にあるままであるということ。だから、良かれと思って安易に腹筋運動(上体起こし)を始めてしまうと却って状態を悪化させてしまう可能性すらありますのでご注意ください。
ここでは詳細については割愛しますが、腹直筋を下支えするように働く腹横筋(イラスト参照)や骨盤底筋(イラスト参照)などといった筋肉どうしの連携を回復させることがまず重要となってきます。腹直筋に余計な負担を掛けることなく使えるようにするということです。そして、こういった部分の回復こそが本質的な産後ケアに繋がるという訳です。
それかもしくは、予防的に妊娠中からこういった筋肉の連携が崩れないようにケアをしておくことも重要でしょう。もちろん当院のマタニティ整体コースでは、こういった部分にも力を入れた内容となっております。そして、腹直筋の機能が回復した段階で、腹筋運動(上体起こし)をするべきであるのです。
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