出産後に歩くとふらついてしまったり、立ち上がりにくくなってしまう原因とは?

こんにちは、ボディケア整体荻窪ラボの三橋です。

出産してから歩くとふらついてしまったり、何だか立ち上がりにくくなってしまったという悩みを現場でよくお聞きします。

歩き方が明らかに変わってしまったり、朝、布団からパッと起き上がることが出来なくなってしまったり。

いったいどうしてなのでしょうか?

妊娠出産を経て、いったい女性の身体にどんな変化が起こっているのでしょう。

これらの事象について、当院としての見解をお話させて頂こうと思います。

骨盤の歪み、ホルモンバランスの変化だけでは説明がつかない

不安を感じる女性イメージ

まず、こういった不調を一般的な整体院で相談したところで、返って来る返答は決まって以下のようなものであるはず。

  • 骨盤が開いてしまっているから。
  • リラキシンというホルモンの影響で骨盤自体がグラグラしているから。

そもそも骨盤が開いたとしても、それがこういった事象と、いったいどういった因果関係があるのか説明がつきません。

また、リラキシンというホルモンの作用で確かに骨盤がグラグラすることがありますが、その影響は産後1カ月ほどでだいぶ落ち着きます。少なくとも出産後半年以上にもわたってリラキシンによる影響が続くことはかなりのレアケース。

だから、むしろ骨盤ベルトを長期にわたって装着すること自体、当院では推奨していないくらいであるのです。

つまりは、骨盤とは別のところに本当の原因が潜んでいるということになります。

妊娠出産を経て決定的に変化してしまうものとは

それでは、出産後に歩くとふらつき、立ち上がりにくくなってしまう本当の原因とは、いったいどこにあるのでしょう?

その答えは、妊娠出産を経て「使い方を忘れてしまった筋肉」の存在にあるものと当院では考えるのです。

人間は一つの動作に対して想像以上に多くの筋肉が連携することで、精緻な動きを表現出来ています。

例えば「歩く」という動作をひとつとっても、大きな出力を生む太ももやお尻の筋肉をサポートするように働く筋肉群の協力なくしては成り立ちません。歩行時に骨盤がいちいちグラついてしまったり、左右に傾いてしまったりしては地面を強く蹴れませんし、スマートに歩くこともかないません。逆に言うと、肩を揺らして歩いたり、お尻を振って歩いているような方は一部の筋肉が機能していない状態にあると言えるでしょう。

直接的な動力を生み出すアウターマッスル対して、こういった身体(骨格)を安定させるように働く筋肉群のことをインナーマッスルと呼びます。そして、アウターマッスルとインナーマッスルが正しく協調して働くことで無理なく無駄なく人間の身体を機能させることが可能となる訳です。

つまりは妊娠から出産までの過程のなかで、何らかの理由でこういった筋肉の協調が決定的に欠落してしまったことに本当の原因が潜んでいるということ。簡単に言うと妊娠出産を経て、一部の筋肉の使い方を忘れてしまったままであることに原因があるのです。

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ひとつは、胎児の重さを支え続けた骨盤底筋(こつばんていきん)や腹横筋(ふくおうきん)をはじめとする特にインナーユニットと呼ばれる、身体の最深部を支えるインナーマッスル群の機能低下。骨盤の底をハンモックのように支える骨盤底筋は硬く柔軟性を失い、隣接して腹部を囲うように支える腹横筋との連携も消えてしまいます。結果、動作のなかで骨盤を安定させることが出来なくなってしまうのです。

ふたつめは、重心バランスの変化による影響。

妊娠中は大きな腹部で重心のバランスをとるようになってしまいます。そしてこの時、上手く使えなくなってしまう筋肉が出てきてしまうのです。簡単に言うとお腹を前に突き出してバランスをとればとるほど、先ほど話した筋肉の協調に変化が生じてしまうのです。

妊娠中の女性の、特に後期に入った独特の歩き方を想像して頂ければわかりやすいかと思います。そして、恐ろしいことに出産後もこういった歩き方をそのまま引きずってしまっている方が多くいらっしゃるという事実。筋肉の使い方忘れたしまったままであるということです。

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それは少なくとも開きもしない骨盤を締めることではないことは、お分かり頂けたことと思います。

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