「やっぱり足を組んで座ってはいけませんよね？」産後ケアにおける現実的な対処法について
ogikubojin
こんにちは、ボデイケア整体荻窪ラボの三橋です。
当院「産後の骨盤矯正コース」に通われているクライアントさんから、よく頂く質問がこれ。
「やっぱり足を組んで座ってはいけませんよね？」
「どうしてもソファで丸く座ってしまうのですが」
これについて結論から申し上げますと、“多少であれば問題ない”とお答えしています。
まず大前提として当院では“端から現実的でない目標は立てない”。これが当院の基本方針です。
そもそも育児の只中にある産後女性の方々は、自分が丸まらないと授乳はできないはずですし、抱っこに至っては自身の腰を反らさざるを得ません。
つまり、育児とは“矛盾”との闘いでもあるのです。
しかし、かといって全面的に妥協しても良いという話とも違うと考えます。
産後ケアにおいては、まず“矛盾ありき”を前提とした現実的な考え方必要となってくるのであり、今回はそれを前提とした「現実的な対処法についての話」をさせて頂こうと思います。
そもそもなぜ姿勢を崩すことが良くないのか？代償動作とは？
まず産後女性に限った話でなくとも、一般的に姿勢が悪い人ほど肩こりや腰痛を抱えてしまいやすくなるという話は、よく知られているかと思います。
特に出産されて間もない時期にあるような女性はホルモン変化の影響もあり、骨格が柔らかく歪みやすいもの。
結果、背骨と骨盤を支えるように働く筋肉には通常よりも余計な負担を掛け続けることに繋がるのです。
例えば“腰猫背”とも呼ばれる、骨盤が後傾してしまう姿勢をとってしまうと、太もも裏を支えるハムストリングスとお腹を支える腹筋群が硬く委縮してしまうことに。
そして、今度は内ももを支える内転筋群と上半身と下半身とを繋ぐ腸腰筋（ちょうようきん）という筋肉が引き伸ばされて筋力低下を起こしてしまうことになります。
しかし、そんな状況下にあっても骨盤と背骨を物理的に支えなければならない訳なので、そういった“ストレスがかかった”状態にある内転筋群や腸腰筋が悲鳴を上げてしまうことに。
つまり、“腰猫背”および骨盤後傾といった姿勢的傾向があるような方は、こういった筋肉のコンディションを日常生活の中で知らずに下げてしまっているのです。
するとやがて、こういった機能低下してしまった筋肉を使わないで済ますような動作（身のこなし）するようになってしまいます。腰の悪い方に独特の歩き方なんかがまさにそれ。
これを「代償動作（だいしょうどうさ）」といい、“機能低下させ遊ばせてしまっている一部の筋肉の存在”のせいで他の筋肉に余計な負担を掛け続けてしまうこととなります。当然、こういったオーバーワークの状態にある筋肉は壊れてしまうことになってしまうのです。
つまり代償動作を続けてしまっている以上は、いつまでたっても不調やトラブルの原因の部分を除去できないということになります。
インナーマッスルが機能回復すれば意識するまでもなく代償動作が修正されてしまうことも
ところで整体カイロプラクティックに足を運んで肩こりや腰痛がある程度ラクになったという経験はございませんか？
もちろん凝った筋肉を直接揉み解すことによる効果もあるのですが、腕の良い整体カイロプラクティックであれば肩が自然に開き、姿勢が良くなってしまうこともあります。
こういった場合は、おそらく施術によって機能回復した筋肉が無意識のうちに骨格を正しいバランスへとリセットしてくれた効果によるものでしょう。
特にインナーマッスルと呼ばれる筋肉群が機能回復すると、姿勢はおろか歩き方さえも自然と修正してくれることがあるのです。
これは施術によって“使えない状態”にある筋肉や“使い方を忘れてしまった”状態にある筋肉が目を覚ますことでインナーマッスルが活性化し、「最も負担の少ない」姿勢や動作を勝手に探ってくれるからです。
つまりは、施術によって代償動作自体が修正されてしまうこともあるということです。
当院の産後の骨盤矯正コースで施術を受けるだけで、自然と姿勢が良くなってしまう理由とは
こんにちは、ボディケア整体荻窪ラボの三橋です。 当院の産後の骨盤矯正コースは、特に初回施術でいきなり実感して頂ける身体の変化が大きな特徴。痛みや不調の緩和はもち…
ボディケア整体荻窪ラボ 
日常生活において大切なことは代償動作を残さないようにすること
ここで日常生活における姿勢の話、つまり「足を組んではいけないものなのか？」および「ソファで丸く座ってはいけないものなのか？」についての話に戻ります。
まず、このふたつのケースに共通することは“腰猫背”、つまりは骨盤後傾姿勢であるということ。
よほど柔軟性の高い方を除けば、実は人間の身体は骨盤を後傾させないことには足を組めない構造となっているのです。
つまりは、早い話、足を組めてしまっている時点ですでに姿勢も崩れているということ。
そして、そのまま一部の筋肉が萎縮したり、筋力低下させてしまった状態となり、やがて代償動作を行うようになってしまうと、いつまで経っても硬く委縮した筋肉はそのまま、筋力低下した筋肉もそのままということになってしまいます。
もちろん、この状態（代償動作）を解除することなく、ただ整体カイロプラクティックで筋肉を弛めただけでは、すぐに元の悪い状態に戻ってしまうことは言うまでもありません。
そこで、今度はこういった“使えない状態”にある筋肉や“使い方を忘れてしまった”状態にあった筋肉を「意図的に使い切る」動作を意識することで身体のバランスを復元させるという考え方を当院では推奨しています。
いったん当院の施術で回復した筋肉の状態を長くキープさせるには、日常生活のなかで再び代償動作を起こさないよう意識付けさえ出来れば良い訳で、それが出来れば多少悪い姿勢をとっても問題ないはずであるということ。
ですので当院の産後の骨盤矯正コースでは「歩き方」を見直すことで、日常生活だけでなく育児における“矛盾”すらも解消してしまうことを推奨しているのです。
足を組んで座ったり、ソファで丸く座ってしまったとしても、「そういった歩き方」を意識することで、ご自身の力で筋肉のコンディションを復元させてしまおうと。
ちなみにこれを産前産後ケアというもっと広い視野に置き換えて考えてみると、妊娠中に身に付いてしまった代償動作（妊娠中に独特の歩き方など）を解除することで、はじめて出産後に抱えてしまったような不調やトラブルからの根本的な解決が図れるということになります。
これが当院が特に歩き方の修正を重要視する理由なのであります。
